忍野八海のすぐ側にある水族館「森の中の水族館。-山梨県立富士湧水の里水族館-」。富士山の地下水を活かした淡水専門の水族館です。こぢんまりしているのですが、スタッフの愛が感じられる、楽しめる水族館です。
2回目の訪問でしたが、1回目よりも学びがありました!
山の中の水族館基本情報
住所 | 山梨県南都留郡忍野村忍草3098−1 |
電話番号 | 0555−20−5135 |
営業時間 | 9:00~18:00(10~6月は17:00まで) |
休館日 | 火曜日(お盆や年末年始は営業) |
入館料 | 大人 420円 / 小中校生 200円(土曜日は無料) |
アクセス
近くにバス停があるので公共交通機関でも行けます。
駐車場は無料(100台程度)です!ありがたいですよね。ちなみに忍野八海まで歩ける距離です。
メイン水槽
確かに規模は小さい水族館ですが、パッと目を引くメインの水槽は立派です!
二重回遊水槽
大きい魚と小さい魚が一緒に泳いでいるように見えます。が、水槽が外側・内側で二重になっているので、実は別々の水槽で泳いでいるんです。なので、小さい子たちが食べられる心配はありません。
外側から、下から、上からと角度を変えて見学できます。
上から覗きこんだらこんな感じ。密度が違うのがまるわかりです。
頭上を泳ぐ魚たち。流線形が美しい…。あまり進んでいないように見えましたが、それは水流に逆らうように泳いでいるから。定位と呼ばれる習性なのです。理科のテストでメダカを縦縞の水槽に泳がせるアレです。
こんなパネルが置いてありました(笑)マスの見分け方とか知識を披露する場面もなさそうです。
でも、解説があると見分けたくなるのが不思議です。
川の魚水槽
川の中流、上流、源流をそれぞれ再現しています。スロープの上側が源流で少しずつ登りながら観察します。水もきれいですが、苔などの緑の植物たちも良い働きをしています。
源流に近づくにつれ、魚が大きくなります。
この水槽は季節によって婚姻色を見れたり、産卵行動も見ることができるそうです。
婚姻色が出ている時期は体の色が鮮やかで同じ魚とは思えませんよ。
私的見どころはココ!
淡水専門の水族館って熱帯魚とかイルカいないし、ショボくない?と思われるかもしれませんが、魅力的な生き物はいます!
例えば、このタイリクバラタナゴ。
体色が青やピンクで美しいです。
ここの水族館は水がとっても綺麗なのでそこも見どころです。
横見水槽
建物の外にある池を真横から見ることができます。
コロナ前には畳が置いてありくつろげるスペースだったのが懐かしいです。
1メートル以上あるチョウザメやソウギョが目の前に泳いでくるので迫力あり!
外から覗き込むと水面で反射して見にくかったので、横から見ると細部まで観察できて良きでした。
2階の展示
地方病「日本住血吸虫症」
「日本住血吸虫症」という寄生虫による病気をご存知でしょうか。この地方病の終息宣言がされたのはなんと1996年。115年もの長い期間、甲府盆地に住む人々を悩ませていた病気です。
私はYouTubeでこの地方病の動画を見て知ったのですが、全国的には知られていない病気だと思います。実際富山県民の私は動画を見るまでは何にも知りませんでした。
私が見ていた動画がこちら。
森の中の水族館では、この地方病についての展示と病気の原因の一つだった生きているミヤイリガイを見ることができます。こんな小さい巻き貝に長年人間が悩まされていたなんて…。
初めて来たときはこの病気を知らなかったので軽くスルーしてしまっていたのですが、これは見て知っておくべきだと思いました。
寄生虫の中間宿主だったミヤイリガイ。
水陸両生だったのが、被害が収まらなかった原因の一つなんですよね。
カワニナよりも小さいとは聞いていましたが、こんなにも小さいとは。
これをチマチマ集めていたとは信じられません。
マミズクラゲ
名前の通り真水に生息する珍しいクラゲです。自然界では初夏から晩秋にかけて発生しますが、この水族館では通年展示されています。夏でさえ展示している水族館は少ないのに、通年見れるなんてすごい!
質問コーナー
来館者からの質問にスタッフさん達が答えています。回答が面白いのももちろんですが、絵が、イラストがかわいいんです!!
読んでいたら時間はあっという間に過ぎていきますが、数枚は読むことをおすすめします。抜け出せなくなっても責任はとりません。
美味しい富士の介
母ニジマスと父キングサーモンを掛け合わせたブランドマス「富士の介」。
特別な処理とやらをするらしく、富士の介にはメスしかいないそうです。
子孫を残す能力がないので、食べられるためだけに生まれてくるのかと思うと切ないですが、肉質が良く、うまみがあるんですから、美味しくいただくしかないですね。
お寿司で食べましたが、とっても美味!少し高いですが、食べる価値ありですよ。
元気いっぱいヒキガエル
今までで見たカエル展示の中で1番活発に動いている子でした。
写真からも躍動感が伝わるでしょうか。
こんなに足長いんだとか、立ち上がると背が高いんだとか、飽きずに何回も立ち上がるのはなんでだろうとか。見入ってしまいました。
最後に
富士山の湧水を贅沢に利用した水族館。周りには公園もあり、ファミリーにおすすめです。
小さい水族館なので時間はとられませんし、県立の施設なので水族館とは思えないほど入館料はリーズナブルです。富士山周辺を観光する際はぜひ寄ってみてください!
行く前に時間があれば、日本住血吸虫について調べてから行くことをおすすめします。